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ココナッツオイルの効果がスゴすぎる!?効果から使い方まで大解剖!

ココナッツオイルが健康に良いということをご存知でしょうか?

なんとなくそんなイメージはあるけど、詳しくはわからないかも…?

そんなあなたのために、ココナッツオイルの健康、美容効果についてまとめてみました。ぜひ、最後まで読んで下さいね。

ココナッツオイルの作り方と歴史

赤道付近の熱帯地方に自生する木としてお馴染みのココヤシ、そのココヤシの実であるココナッツから採取される油がココナッツオイルです。ココナッツオイルはミランダ・カーやグウィネス・パルトローなど海外のセレブや芸能人が多く愛用していることから話題になり、ここ数年で健康オイルとしてすっかり人気商品となりました。

ココナッツオイルは、ココナッツの実から、周囲に張り付いている繊維を剥がし取り、固い殻に覆われた種を取り出してから、種の殻を割り、殻の中に溜まった液状の胚乳(ココナッツジュース)を抜き出したあとに残った白く固い胚乳から作ります。固形胚乳を粉砕して圧搾することで得られる白い液体をしばらく放置しておくと透明のオイル層と白いミルク層に分離します。この透明の上澄み液をろ過したものがココナッツオイルとなります。

東南アジア、南アジア、中南米などココナッツが収穫できる土地では、ココナッツは日常の食事に利用されてきました。

インド・スリランカの伝統医療であるアーユルヴェーダでもココナッツオイルは古来マッサージオイルとして使われてきました。また、ココナッツオイルには抗菌・抗ウイルス作用があるという経験に基づく伝承から「ココナッツオイルプリング」といううがいが行われてきました。パナマでも病気の際にはココナッツオイルを何杯も飲むなど薬用としても重宝されてきたそうです。

アメリカでもココナッツオイルが身体によいとして1920年代まではフィリピンからたくさん安価で輸入されていましたが、1930年代、植物油の製造業界や酪農業界がココナッツオイルの輸入を反対する運動を行い、これに対応した政府が国内産業保護のため、高い関税をかけるようになり、ココナッツオイルの価格が一気に高騰してしまい、一般生活者への流通量がみるみる激減していったそうです。

その後、1960年代からは、飽和脂肪酸が動脈硬化や心臓病のリスクを高めるという研究報告が相次ぎ、ココナッツオイルは典型的な飽和脂肪酸ということで不健康な油の代表として敬遠され、ずっと不遇の時期が続きました。しかし、ここ最近になってココナッツオイルの油は飽和脂肪酸でも実は身体によい油だという認識が高まってきました。

それとともにココナッツオイルの身体への有効性を調べようと動物試験やヒト臨床試験などでも使われる頻度が増すようになり、さまざまな疾患に有益であるという結果が出てきています。

それでは今からココナッツオイルがどのように見直され、評価されてきているのか見ていくことにしましょう。

参考:ココウェルWEBサイト「ココナッツの秘密」

ココナッツオイルは身体によい飽和脂肪酸

ココナッツオイルの脂肪酸組成を見ると、ラウリン酸が約50%、ミリスチン酸が約15~20%、カプリル酸が約8%、パルチミン酸が約8%、カプリン酸が約7%弱となっており、飽和脂肪酸で約90%以上を占めています。

たしかにココナッツオイルは飽和脂肪酸が主成分ではありますが、ココナッツオイルに多く含まれ、全体で見ると70%近くを占めるラウリン酸、カプリル酸、カプリン酸は飽和脂肪酸の中でも中鎖脂肪酸(炭素数8、10、12)というグループに属します。

近年の研究でこれらの中鎖脂肪酸は食後、胃腸ですばやく分解・吸収され、肝臓で容易に代謝されケトン体になりエネルギーとして非常に使われやすい油であることがわかりました。実際に中鎖脂肪酸は動物の肉に含まれるステアリン酸などの長鎖脂肪酸(炭素数18)に比べるとはるかに体脂肪として蓄積されにくいことも立証されてきています。

また食物繊維、ビタミン、ミネラルを豊富に含むのもココナッツオイルの長所とされています。さらには血中の悪玉コレステロールを上昇させて、動脈硬化や心臓疾患などのリスクを高めると言われるトランス脂肪酸を含んでいないこともココナッツオイルが評価される要因の一つとなっています。

出典:Br J Nutr. 2015 Jul 14;114(1):1-14.

ココナッツオイルの健康効果

それまで機能性食品として注目されてこなかったココナッツオイルですが、こうした特性があることから、近年、インドやブラジルなどのココナッツオイルの原産地の研究グループが動物試験やヒト臨床試験などを頻繁に行うようになり、肥満、脂質異常症、高血圧、糖尿病、認知症などさまざまな疾患に有益であるという結果を出してきています。

それではここ最近で研究が進むココナッツオイルの健康効果について見ていきましょう。

心臓の血管を保護する作用

飽和脂肪酸の過剰摂取は、低密度リポタンパク質(LDL)と総コレステロール量を増加させ、それによりアテローム性動脈硬化症が進行しやすくなります。

飽和脂肪酸は大きいもの(長鎖脂肪酸)ほどLDLを作りやすくなります。しかし分子量が小さい中鎖脂肪酸はむしろ血管内の過酸化脂質を減らす作用があり、これにより抗酸化作用、抗炎症作用をもたらすことがわかりました。

それがが心臓の血管を保護する方向に作用し、アテローム性動脈硬化の進展を抑制するはたらきがあることが判明しました。

参考:Postgrad Med. 2014 Nov;126(7):76-83.

インドのアムリタ大学では2016年に冠状動脈疾患をもつ200人を100人ずつの群に分け、一方に飽和脂肪酸を多く含むココナッツオイルを、もう一方に不飽和脂肪酸(リノール酸、オレイン酸など)を多く含むヒマワリオイルをそれぞれ医療機関での治療を受けながら2年間使ってもらい、どちらが心血管疾患になりやすいかを調査しました。

そしてその結果は、どちらも変わらない(統計的な有意差がない)というものになりました。

参考:Indian Heart J. 2016 Jul-Aug;68(4):498-506

メタボ改善・ダイエット促進効果

ブラジル・リオデジャネイロ連邦大学では2015年にココナッツオイルの冠動脈疾患患者へのメタボ効果について報告しています。内容は心筋梗塞、狭心症、高血圧、脂質異常症などの既往症のある冠動脈疾患患者116名にココナッツオイルを摂取してもらい、経過観察したもので、冠状動脈疾患患者のウエストと体重に減少効果を確認しています。

参考:Nutr Hosp. 2015 Nov 1;32(5):2144-52.

これもブラジルの研究ですが、2009年、アラゴアス連邦大学では20~40歳のウエスト88cm以上の腹部肥満に相当する女性40人を対象にココナッツオイル補給による効果を調べました。
すべての被験者にバランスの取れた低カロリー食を12週間摂取してもらい、その間に使う油を大豆油摂取群(20名)、ココナッツオイル摂取群(20名)に分け、それぞれ30ml摂取してもらうようにしました。また毎日50分ほど歩いてもらうようにしました。

すると試験終了後にそれぞれの群で体重は減少しましたが、ココナッツオイル摂取群では、大豆油摂取群に比べて、血管内をきれいにするはたらきがある『善玉コレステロール(HDLコレステロール)』の数値が高くなっていました。
さらに血管内にへばりつき動脈硬化をすすめるはたらきがある『悪玉コレステロール(LDLコレステロール)』の数値が低くなっていました。

このことから研究グループは、ココナッツオイルは脂質異常症を起こしにくくしウエストを小さくする効果があると結論づけました。

参考:Lipids. 2009 Jul;44(7):593-601.

認知症(アルツハイマー病)への予防効果

ココナッツオイルは認知症の進行を予防する効果があるのではないかとも言われています。

これについてはカナダのニューファンドランドメモリアル大学の研究グループが2014年に発表した報告が基点になります。研究グループでは脳神経細胞にココナッツオイルを入れてからアミロイドβ(脳で作られ、集まることでアルツハイマーの原因となる老人斑を形成するタンパク質)を入れた細胞群と、何も加えずにただアミロイドβのみを入れた細胞群のそれぞれの細胞の様子を観察してみました。

するとココナッツオイルを添加した群の方が脳神経細胞の変性が進んでいなかったことから、研究グループはココナッツオイルには脳神経を保護する作用があるのではないかと考えたのです。

参考:J Alzheimers Dis. 2014;39(2):233-7.

そして2018年2月には、イランのケルマンシャー大学の研究グループが、ココナッツオイルには細胞膜でNLRP3(NOD-like receptor family pyrin domain containing 3)という受容体のはたらきを正常にする作用があり、この作用によってアミロイドβによる海馬の組織変性を抑えて、脳細胞の神経を保護する効果をもつということをラット試験で確認しました。

NLRP3という受容体が活発にはたらくと酸化ストレスも増え、細胞が炎症されやすくなりますが、ココナッツオイルはそこの経路を抑えることで脳神経を守ってくれるというわけです。

参考:Food Chem Toxicol. 2018 May 2;118:68-83.

緩和ケアにも有用

化学療法を受けている大腸がん患者66人に対して、ココナッツオイルとショウガオイルを使ったタイマッサージによるアロマテラピーを実施したタイの医療機関では、施術後に患者のリンパ球数が10%程度高くなり、疲労、疼痛などの重症度スコアが改善されたことを確認しています。

参考:Asian Pac J Cancer Prev. 2013;14(6):3903-7.

うがい薬としても使える

ココナッツオイルでうがいをすることは本当に効果があるのかを確認した試験もあります。インドの研究機関ではココナッツオイル(10ml)でうがいをすると虫歯菌であるクロストリジウム・ミュータンスの数が、うがいで使われる殺菌薬であるクロルヘキシジンでうがいをするのと同等に減少していることを確認しました。

ココナッツオイルは、口腔衛生を維持するためのうがい薬としても使えると報告しています。

参考:J Contemp Dent Pract. 2016 Jan 1;17(1):38-41.

ココナッツオイルの選び方として知っておくべきこと

ココナッツオイルにはいくつかの製法があります。購入選択時のポイントとして押さえておきましょう。

非加熱、無精製、無添加のココナッツオイル(ヴァージンオイル)

加熱や精製などの加工処理をせず、何も添加物を加えていないココナッツオイルはヴァージンオイルとも呼ばれます。今回紹介した身体によいことを検証した試験ではだいたいこのヴァージンオイルが使われています。ココナッツ特有の甘い香りを楽しめるオイルです。20℃を超えると固まりやすくなります。

中鎖脂肪酸の比率を高めた精製ココナッツオイル

中鎖脂肪酸であるカプリル酸(炭素数8)、カプリン酸(炭素数10)の比率を高め、より身体への消費効率を高めたココナッツオイルも販売されています。通常のココナッツオイルは20℃以下になると白く固まり出しますが中鎖脂肪酸強化型のココナッツオイルは冬場でも固まりません。

コプラ(乾燥させた種)から精製されるココナッツオイル

ココヤシの種(胚乳)を乾燥させたコプラを溶媒などを加えて精製を行い大量生産されるココナッツオイルです。一般的にココナッツオイルと呼ばれているものがこれにあたります。

ココナッツオイルの食べ方、楽しみ方

ココナッツオイルを健康のため、美容のため、ダイエットのために使おうと考えている人はいつも使っている油の代わりに使うようにするとよいでしょう。

バターのようにパンやホットケーキに塗って食べてもよいですし、ドレッシングのようにサラダにかけて食べてもよいでしょう。ソテーや野菜炒めなどの炒め物に使うのもよいでしょう。

少しぜいたくにココナッツオイルを使って南国の風味を楽しみたいという人は、ココナッツオイルが料理をよりいっそう引き立てるレシピに挑戦してみましょう。

タイ料理でおなじみのココナッツカレーはもちろん、ココナッツオイルにナンプラーやブラックペッパーなどを加えた鶏ガラスープ、ココナッツの甘く香ばしい味わいが楽しめるクッキーやマフィン、ケーキなどのスイーツもよいですね。

コーヒー、紅茶、スムージー、アイスクリームなどにココナッツオイルを加えてもココナッツの豊かな味わいがしっかり楽しめます。

ココナッツオイルはすばやく消化吸収されすぐにエネルギーとして使われます。とはいえどココナッツオイル自体、栄養価が高いということは覚えておきましょう。過剰摂取は肥満のもとになるおそれがありますのでご注意ください。

ココナッツオイルの楽しみ方は食べるだけではありません。美肌効果を期待してココナッツオイルをクリームのように肌や髪など身体に塗るのもよいでしょう。
先ほど紹介しましたがアーユルヴェーダではマッサージオイルとしてココナッツオイルが使われてきた歴史がありますし、ココナッツオイルに50%程度含まれるラウリン酸は抗酸化力、抗菌力が強く、肌荒れ、乾燥を防ぐ効果が期待できます。

またこれも先ほど紹介しましたが「オイルプリング」というオイルを使ったうがいに抗菌作用のあるココナッツオイルが使われます。オイルプリングはただグチュグチュうがいをするのではなく、ココナッツオイルを10ml程度口に含ませ、10分くらい時間をかけて口全体にオイルを転がしていくようにするとよいでしょう。

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