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ピクノジェノールの9つの効果とは!?やっぱり副作用もあるの?

ピクノジェノール』という成分を聞いたことがありますでしょうか?

女性を中心に強い人気のある成分で、美容や健康に非常に強い効果があるんです。

今回は、そんなピクノジェノールの効果や副作用について詳しくまとめてみました。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

 

ピクノジェノールとは

「ピクノジェノール(Pycnogenol)」は、欧米発の強い抗酸化効果のある機能性食品です。1990年後半にかけて日本に輸入され始めました。豊富な臨床データに基づくエビデンスを揃え、根強い人気を誇るサプリメント素材です。

ピクノジェノールは、フランス南西部の海岸沿いあるランド・ド・ガスコーニュの森にのみ自生する単一種の松樹皮から抽出されるエキスです。

フランス・ランド地方は、雨があまり降らず年間の日照量・紫外線量が多く、かつ昼夜の温度差が大きく海風も強い地域です。この地域に生息する松は厳しい自然環境で生き抜くため、樹皮を厚くして自らの身を守ります。そのため他の地域では見られない特有のフラボノイド成分を持つようになったと考えられています。

ちなみにピクノジェノールはスイス・ホーファーリサーチ社の登録商標になっています。同じフランス南西部ランド地方の松樹皮を使ったエキス製剤として「フラバンジェノール」というものもあります(これは日本の健康食品メーカー、株式会社東洋新薬の登録商標になっています)。

松樹皮エキスのリーディングカンパニーであるホーファーリサーチ社は1965年に同社の創業者であるチャールズ・ハイモフ氏(故人)がこのエキスを開発し、現在に至るまで、欧米を中心に健康補助食品として実績を積み重ねてきました。スイス、ギリシャ、南米などでは下腿浮腫・静脈循環不全を適用とするOTC医薬品としてピクノジェノールが使われているそうです。

ピクノジェノールは40年以上にわたって世界中で研究されており、ピクノジェノールの健康効果を示した科学論文は400以上になるとされています。

参考https://www.pycnogenol.com/jp/ホームページ/

ピクノジェノールの効果

ピクノジェノールの有効成分としては、何よりもまずプロシアニジンを挙げるべきでしょう。プロシアニジンはカテキンがいくつか結合した構造となっており、非常に強い抗酸化作用があることが確認されており、ピクノジェノールの摂取により立証されたさまざまな効果――血管内皮機能、血液循環機能、糖尿病網膜症、変形関節症、アレルギー性疾患、美肌・美白、更年期症状などを改善する作用はこのプロシアニジンが大きく関係していると考えられています。

またプロシアニジンの他にも、ピクノジェノールにはタンニンやテルペン類などの植物由来成分が含まれており、これらが総合的にはたらくことでピクノジェノールのさまざまな作用が発揮されていくとも考えられています。

それではここからピクノジェノールの優れた効果を世界中で見出された研究成果とともに見ていくことにしましょう。

ピクノジェノールの効果1 血管内の環境を改善する

ピクノジェノールの抗酸化作用は血液の活性酸素を除去して血管内の状態を改善していく効果が高いことを裏付けるデータがさまざま報告されています。

2012年、ホーファ―リサーチ社のお膝元であるスイスでは、ピクノジェノールが血管内皮機能障害、アテローム性動脈硬化症などの冠状動脈疾患にはたらく作用を検証するために23人の重度の動脈硬化症患者さんに対して試験を行いました。

患者さんには現在行っている心臓血管治療と併行してピクノジェノールとプラセボ食品を1日あたり200mg、8週間続けて飲んでもらいました。そして8週後にそれぞれの血管の状態を比較してみると、ピクノジェノールを摂取していた患者さんでは血管内皮の詰まりが改善され、血管の内径がより広がり、血が流れやすくなったという結果が得られたそうです。

出典:Eur Heart J. 2012 Jul;33(13):1589-97. )

日本でもピクノジェノールが血管内の環境をよくする効果があることが確認されています。2007年に広島大学ではピクノジェノールのプロシアニジンが血管内皮に一酸化窒素を発生させながら血管を拡張するという作用に着目し、成人男性16人を対象に1日180mg、2週間の投与試験を行いました。そしてピクノジェノールが実際に血管内皮の機能を高め、血管の拡張を進める効果があったことを証明し、ピクノジェノールは血管内皮機能が損なわれることで発症するさまざまな疾患に有効であると評価しています。

出典:Hypertens Res. 2007 Sep;30(9):775-80.

ピクノジェノールの効果2 糖尿病網膜症を改善する

糖尿病が進行すると合併症として糖尿病網膜症が出てくることがよく知られています。これは糖尿病により目の毛細血管に栄養が届かなくなることで網膜が障害されてしまう病気で、進行すると失明の原因にもなります。

イタリアの医療機関では2009年に糖尿病網膜症を抱える24人の患者さんに対して3ヶ月の間、ピクノジェノールを摂取してもらい、網膜の状態を観察したところ、ピクノジェノールに似せて作った食品(プラセボと言います)を摂取した22人の患者さんと比較して、明らかに目の網膜の浮腫が改善され、網膜の損傷が進行せず良好に維持され、網膜の血液循環を高める効果があったことを確認しています。被験者に行った問診でも24人のうち18人が、「目がよくなった感じがする」といった回答をしています。

この理由については明確に解明されているわけではありませんが、試験に関わった研究者たちは、ピクノジェノールのもつ活性酸素を除去する力(抗酸化力)が心臓などの大きな血管だけでなく、網膜などの微細な血管にまで作用して血管の循環を良好に改善した可能性が考えられるとしています。

出典:J Ocul Pharmacol Ther. 2009 Dec;25(6):537-40.

ピクノジェノールの効果3 血糖・血圧降下作用

2008年にアメリカ・アリゾナ大学ではピクノジェノールの血糖・血圧降下作用を確認しています。これは2型糖尿病で血圧が高め(収縮期血圧が130~150mmHg)の患者さんでアンジオテンシン変換酵素阻害薬という高血圧治療薬を常時内服している48人に対して行った臨床試験です。ピクノジェノールを1日125mg、12週間継続して飲んでもらったところ、患者さんたちは、高血圧治療薬を半分に減らしても血圧の状態がよく、HbA1c、空腹時血糖値、LDLコレステロール値などの数値も低下したそうです。そしてこの結果を受け、アリゾナ大学では、食品でありながら、降圧薬、血糖コントロール薬のようにはたらくピクノジェノールの機能性について豊富なフラボノイド(植物由来成分)効果によるものとして評価しました。

出典:Nutr Res. 2008 May;28(5):315-20.

2009年にはイタリアでもアンジオテンシン変換酵素阻害薬の治療補助薬として26人の高血圧患者さんに6ヶ月間ピクノジェノールを摂取してもらったところ、高血圧治療薬を減らしても血圧が下がり、血清クレアチニンも低下し腎機能保護効果が見られた結果が得られたと報告しています。

出典:J Cardiovasc Pharmacol Ther. 2010 Mar;15(1):41-6.

ピクノジェノールの効果4 月経困難症・更年期症状の改善

痛みや炎症の改善にも及び、ピクノジェノールの月経困難症の改善作用については、日本で金沢大学が確認しています。

2008年に行われた多施設共同型の臨床試験では18~48歳の月経困難症患者さん116人にプラセボ(ピクノジェノールに似せた食品)およびピクノジェノールを1日60mg、2ヶ月間にわたって摂取してもらったところ、ピクノジェノールを飲んでもらった患者さんでは鎮痛剤の使用量が減り、かつ鎮痛剤の使用期間も少なくなるなどの鎮痛効果が見られたそうです。

この理由について金沢大学では、ピクノジェノールがもつ血流改善作用、抗酸化作用、抗炎症作用、子宮平滑筋を弛緩させる作用などが総合的に働いたためではないかと推察しています。

出典:J Reprod Med. 2008 May;53(5):338-46.

また石川県の恵寿総合病院では更年期症状のある閉経後の女性170人にプラセボおよびピクノジェノールを1日60mg、3ヶ月間にわたって摂取してもらったところ、多くの患者さんの更年期によるつらい症状(顔がほてる、汗をかきやすい、手足がしびれる、くよくよし、ゆううつになる、めまいや吐き気がするなど)を全体的に改善し、とくに睡眠障害や血管運動神経障害を改善する効果が高かったことを確認しています。

出典:J Reprod Med. 2013 Jan-Feb;58(1-2):39-46.

ピクノジェノールの効果5 変形性膝関節症の痛みを軽減

ピクノジェノールの抗酸化力は厳しい痛みが続く変形性膝関節症の症状の軽減にはたらくことも確認されています。

スロバキアのコメンスキー大学では100人の軽度から中程度の変形性膝関節症患者さんに1日150mgのピクノジェノールとプラセボ食を3ヶ月間飲んでもらう試験を行いました。その後、患者さんへの問診では痛みが軽くなったことを確認したのです。

また、ピクノジェノールを摂取した患者さんでは鎮痛剤の使用が減っていることを確認し、ピクノジェノールが変形性膝関節症の症状を改善し、鎮痛薬(非ステロイド性抗炎症薬)の代用としても活用できることを報告しています。

出典:Phytother Res. 2008 Aug;22(8):1087-92.

また昨年にはドイツ・ヴュルツブルク大学の研究者たちが、膝関節の形成手術が必要な重度の変形性膝関節症患者さん33人に手術の3週間前から1日200mgのピクノジェノールを飲んでもらい、手術のときに患者さんの軟骨、関節液、血液を採取して調べてみると、ピクノジェノールを飲まずに手術を受けた患者さんのそれらと比較して、炎症性サイトカインという痛みを起こさせる物質の量が少なかったことを報告しています。

出典:BMC Complement Altern Med. 2017 Dec 16;17(1):537

ピクノジェノールの効果6 認知機能も改善する

イタリアのペスカーラ大学では、ピクノジェノールが認知機能を高めるのではないかと着目し、いろいろな試験を行っています。
2011年に行ったのは、学生53人に8週間ピクノジェノールを摂取してもらい、学校の試験の成績がどうなるかを見るという変わった内容の試験でしたが、ピクノジェノールを摂取している学生は摂取していない学生に比べて試験の合格率が高くなったそうです。

2014年にはペスカーラ大学では35~55歳の健常者60人を対象にピクノジェノールを1日150mg、12週継続して摂取してもらう試験を行いました。すると血液内の酸化ストレスがピクノジェノールを摂取した人は摂取していない人に比べて30%程度低くなり、各種認知テストの点数も明らかによくなったそうです。

出典:J Neurosurg Sci. 2014 Dec;58(4):239-48. Epub 2014 Mar 28.

2015年にはペスカーラ大学は55~70歳の健常者150人を対象にピクノジェノールを1日100mg、12ヶ月継続して摂取してもらい、12ヶ月後に摂取前に行った認知機能テストを再度してもらったところ、ピクノジェノールを摂取した人たちでは認知機能テストの成績が明らかによくなっていたそうです。このことから研究者たちは12ヶ月間のピクノジェノール摂取は、55~70歳の健常者の認知機能を改善すると報告しています。

出典:J Neurosurg Sci. 2015 Dec;59(4):437-46.

ピクノジェノールの効果7 アレルギー性鼻炎を改善する

カナダの研究グループでは、2008年に花粉症が出てきそうな3週間前に花粉症患者さん19人にピクノジェノールを飲んでもらいました。するとプラセボ食を飲んだ人に比べると眼と鼻に少し改善効果が認められましたが、薬効が認められるほどの効き目はなかったそうです。

2009年には花粉症が出そうな5~8週前に39人の花粉症患者さんにピクノジェノールを飲んでもらうと、眼と鼻の症状が明らかに軽減し、体内に花粉が入ったときに結びついてアレルギー反応を出させるIgEというタンパク質の量が少なくなったそうです。この結果を受け、研究グループでは、花粉症が始まる少なくとも5週間前にピクノジェノールを飲むことが望ましいと結論づけています。

出典:Phytother Res. 2010 Aug;24(8):1115-9.

ピクノジェノールの効果8 美肌効果もある

ドイツの研究機関では、閉経後の女性20人に12週継続してもらい、摂取後に皮膚の成分分析を行ってみたところ、ピクノジェノールを摂取することで皮膚の水分量と弾力性が摂取前に比べて明らかによくなったことを確認しています。

また皮膚内ではヒアルロン酸とコラーゲンを作り出す酵素の量が増えていることを見出しています。このことから研究グループではピクノジェノールがヒアルロン酸やコラーゲンを体内で作り出す力を高めて、皮膚の弾力性と水分を保持し、皮膚の老化を防ぐために有効であるとしています。

出典:Skin Pharmacol Physiol. 2012;25(2):86-92

ピクノジェノールの効果9 子供の注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療

落着きがない、不注意、忘れっぽいなどの症状が目立ってしまい、最近になってこころの病気として認定されたADHD(Attention deficit hyperactivity disorder;注意欠陥多動性障害)にピクノジェノールが効く、という報告もあります。

ADHDの治療薬で使われるメチルフェニデートは副作用として不整脈が出ることがあり、その代替療法としてピクノジェノールが使えないかをベルギー・アントワープ大学の研究者たちは144人のADHDの子供たちを被験者として、ピクノジェノールを与え、体内の抗酸化力を高めることで、免疫や神経の状態を改善し、ADHDの症状が軽減されないかについて現在検証しています。

参考:Trials. 2017 Mar 28;18(1):145.

ピクノジェノールの副作用

ピクノジェノールの効能について見てきましたが、抗酸化作用を基本軸とした、抗炎症作用、血管拡張作用、疼痛緩和作用始め、さまざまな効果があることがご理解できたと思います。今回一部紹介しただけで他にもたくさんの有効性を報告した論文があります。

では、ピクノジェノールの副作用にはどのようなものがあるか? いろいろ調べてみましたが、ピクノジェノールの優れた効果に比べると、マイナス作用に関する報告は驚くほど見つかりません。

ドイツのミュンスター大学が2型糖尿病患者への効果を調べるため30人の女性に飲んでもらったところ、軽微で一時的な症状ではあったものの、4人の患者にめまい、2人に頭痛、2人に胃の不快感、1人の口内炎が出たと報告していますが、それくらいしかわかりません。

出典:http://care.diabetesjournals.org/content/27/3/839.1

それでも光があれば影があるもの。薬に匹敵するほどの作用があるのですから、身体への影響力も強く、摂取するときにはその方法に注意を払う必要があります。

血管を拡張する作用を考えると、高脂血症や動脈硬化症で血管保護のためにスタチンなどの抗酸化作用の強い医薬品を服用している人、あるいは糖尿病や高血圧で治療薬を使っている人では、血管にはたらく相乗作用により通常の血流・血糖・血圧から大きく変動することによって何らかの体調不良が生じるかもしれません。

医療機関に通って生活習慣病のコントロールを行っている人、現在薬を常用している人は、かかりつけ医に相談してから使うようにした方がよいでしょう。

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